悲しみ
私は、生きていると幸せと悲しみを感じる。苦しいことは、幸せだけを感じる瞬間が少ないことで。昔は、1つのことだけ考えて生きていけた。1つのことだけで幸せがあり、悲しみがあった。だから、幸せな時はとことん幸せだったし、悲しい時はとことん悲しかった。
今は違う。
今は、いくつものことが同時進行で進む。それぞれの場所では、異なる人たちと、異なる環境で接しなければならない。
ある場所で悲しいことがあっても、他の場所では普通でふるまわなければならない。ある場所で幸せになっても、他の場所では悲しいことが起きることもある。
こんなことでは、とことん幸せになったり、とことん悲しみにくれたりすることができない。ある場所で幸せなことが起きても、頭のどこかで別な心配事が渦巻いている。
これに、不幸だなあと思うことがある。
とことん、感じたい。